初めてFXのチャートを見たとき、ローソク足が上下にウネウネ動いているだけで、まるで意味不明だった。

「これって…何を見て、どう判断すればいいの?」


そう思ったあなたに、まず知ってほしいのが移動平均線(Moving Average)
これは、チャートという戦場を生き抜くための「地図の羅針盤」であり「風向きの旗」。
買いと売りどっちが優勢?の判断基準になる心強い味方。
たとえ今は専門用語がわからなくても、心配なし。
この記事を読み終える頃には、「とりあえずこの線を見れば大きく間違わない」という感覚がつかめる。
FXの沼にようこそ!
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移動平均線とは?


移動平均線とは「過去の価格の平均を線でつないだもの」
世界中の多くのトレーダーが必ずと言っていいほど、指標として使っている。
簡単に言えば、
「過去○日間(または○時間)の終値の平均を表した1本の線」
たとえば「21移動平均線」なら、直近21本分のローソク足の終値を足して21で割り、それを更新していく。
これを線でつなぐと、価格の流れがなだらかに見える。
まるで人生の折れ線グラフ。
この線があることで、ローソク足の“ガチャガチャした動き”に流れが生まれ、
「今って上昇傾向?下降トレンド?」が一目でわかるようになります。
FXは株と似ていて、買う人が多ければ上がり、売る人が多ければ下がる。
そして、ほとんどのトレーダーが使っているだけに影響が大きく大事な指標になる。



理解するより実際に見たほうが早い
直感で分かる
移動平均線を使うと「今の流れ」が見えてくる


ローソク足だけでは、相場が全体的に上がっているのか、下がっているのか迷うことがある。
移動平均線を引くと、過去、現在の流れを確認できる。
そして未来の仮説(シナリオ)が立てられる。



予想したシナリオどうりに相場が動くと最高にキモチイイ!!
オレ天才!と錯覚します。
誰もが絶対に錯覚します。
数字を追うのが苦手でも大丈夫。
この線があれば、相場の“空気”が読めるようになる。
相場の流れは3種類しかない。
- 上に向かって右肩上がりなら「上昇トレンド」
- 下に向かって右肩下がりなら「下降トレンド」
- 横ばいなら「レンジ(方向感なし)」
というように、相場の“方向性”がひと目で見えるようになる。
これがFX初心者にとって、めちゃくちゃありがたい。
移動平均線にも種類がある
移動平均線には20種以上の種類があるが初心者が覚えるべきは2種類のみ。
役割は微妙に違う。
略称 | 特徴 |
---|---|
SMA 単純移動平均線 (Simple Moving Average) | 全期間を均等に平均。反応は遅め、安定志向。 |
EMA 指数平滑移動平均線 (Exponential Moving Average) | 最近の値動きを重視。機敏でトレード向き。 |
90%のトレーダーはSMAとEMA、もしくはこのどちらかを指標としている。



一部のテクニカルオタクはマニアックな移動平均線を使い
必勝の組み合わせ(聖杯)を研究している
悲しいかな、この世に永遠の愛が存在しないように聖杯もまた存在しないのである。
しかし、聖杯にはロマンがある!!FXの沼にようこそ!
移動平均線の設定(パラメーター)


移動平均線は「ローソク足の本数の平均」である。
意味は理解した、難しい話ではない。
その後、誰もが思うはず。



ローソク足何本分の平均を出せばいいの?
答えは自由!!好きな様に設定して良い。
移動平均線も5本でも10本でも表示して構わない!
正解の無い世界です。


真面目にこういう人います・・・SNSでよく見かける。
参考までに私の使用しているパラメータを公開します。
(スイングトレード寄りのデイトレードスタイル)
初心者はこの3本だけ覚えましょう。
移動平均線(MA) | 種類 | 役割 |
---|---|---|
21EMA | 短期 | 今の勢いを見る。瞬間的な判断に◎ |
50EMA | 中期 | トレンドの方向を確認。 |
100SMA | 中長期 | 地盤を見る。長い流れの確認用。 |
3本の線が「手前・中間・背景」として相場を立体的に見得てくる。


お守りとして200SMAも表示させておきたいところだが、あまり本数を増やすとゴチャゴチャするので、
初心者は3本で十分。


- 短期線は反応は早いがダマシが多く誤った売買シグナルが多い。
- 長期線は反応が遅いがトレンドの信頼性が高い。
これらの特徴を併用することで長期線でトレンドを捉え、短期線で売買のタイミングを計る。
そうすることによって適当なトレードから脱却し、戦略的で美しく、楽しいトレードができる。
移動平均線を使った有名な戦略


移動平均線の“交差”には意味がある
相場の世界では、「2本の線が交わる瞬間」がとても重要。
まるでドラマのように、その交差は新たな相場の展開を暗示する。
ゴールデンクロス
短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上に突き抜ける現象。
たとえば21EMA(短期)が50EMA(中期)や 100SMA(長期)を下からズバッと抜けたとき
これは「上昇トレンドが始まりそう!」という強気サイン。


チャート上では、買いエントリーのきっかけとしてよく使われる。


ゴールデンクロスから急激に伸びるのが分かる。
デッドクロス
短期の移動平均線が、長期の移動平均線を上から下に突き抜ける現象。
たとえば21EMA(短期)が50EMA(中期)や100SMA(長期)を上からガクンと割り込んできたとき。
これは「下落トレンドが始まるかも…」という弱気サイン。



ゴールデンクロスの逆


チャート上では、売りエントリーや損切りの判断材料になる。


下降トレンドの判断ができる。
パーフェクトオーダー
全移動平均線が「短期→中期→長期」の順でキレイに並び、しかも全てが右肩上がり(または下がり)になった状態を、パーフェクトオーダーと呼ぶ。



まさに相場界の「整ってるゥ〜」状態。
パーフェクトオーダーが出たら、「今のトレンド、だいぶ本気だな」と思ってOK。
この状態でエントリーすると、トレンドの波に乗れる確率がグッと上がる。


逆も然り、下降トレンドのパーフェクトオーダー。


移動平均線の弱点



「移動平均線」理解した!
勝てる未来しか見えねぇ!



移動平均線にも弱点はあるんやで。
それがレンジ相場(=横ばいの膠着状態)。
移動平均線が交差しまくり、上下するだけの線になり、「パーフェクトオーダー出た!買いだ!→下落」という、地獄の逆サインに。
これが俗に言うダマシ(騙し)である。


長期線を軸に上がったり、下がったり。
これがレンジ相場、上がるか?下がるか?相場自体も迷っている。



レンジ相場はどう戦えばいいの?



寝てろ!



無理に戦わなくていいんやで
休むも相場、エントリーは得意な形になってから
レンジ相場の戦い方は別記事にて。
移動平均線が相場が語りだす
FXを始めたばかりの頃、「この線、何の意味があるんだ…」と私も思っていた。
でも、今はトレードになくてはならない指標になっている。
初心者はこの3本から
移動平均線(MA) | 種類 | 役割 |
---|---|---|
21EMA | 短期 | 今の勢いを見る。瞬間的な判断に◎ |
50EMA | 中期 | トレンドの方向を確認。 |
100SMA | 中長期 | 地盤を見る。長い流れの確認用。 |
デイトレードなどは素早い取引が必要なので9EMAなどもおすすめ。
移動平均線のメリット
- 相場の全体像が“線”で見える
- トレンドの“流れ”が一目瞭然
- 感情の暴走を止められる(←これ重要)
- エントリー・利確・損切りに基準ができる
- 他のトレーダーも見ている「共通言語」
- トレードが論理的になり、「勘でトレード」が減る
移動平均線のデメリット
- レンジ相場ではダマシだらけ
- パラメーター選びが難しい
- あくまで“道しるべ”であって“預言者”ではない
- リアルタイムより一歩遅れた情報
トレードの基本はトレンドに乗って順張り!
トレンドを把握すればどこで仕掛けるかイメージしやすい。
ダマシに惑わされないように丁寧な分析を心懸ける。
さあ、あなたもまずは3本の線をチャートに引いてみよう。


これは記事の一番最初の画像に移動平均線を表示したものです。
今なら見える!私にもトレンドが見える!
そう思った諸兄諸姉の皆様、おめでとうございます。
「なんとなく上がりそうだからポチっとな取引」から卒業です。
ローソク足だけのチャートは、例えるなら「地図だけの冒険」。
そこに移動平均線を加えると、現在地がわかり、目的地の方向も見えるようになる。
「明確な意図を持って戦略的で美しい取引」の世界にようこそ!



もっと詳しく解説したいケド、今回はここまで
これだけで、つまらない損失が激減するよ。


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コメント
コメント一覧 (1件)
すごくわかりやすい記事でした。
参考にします!